まつりNOW

導入事例三条祭り(新潟県三条市)・2026年5月

2日間で1万PV超。大名行列の現在地を届け、移動データを防災計画に生かした「三条祭り」

まつりNOW for 三条祭り

新潟県三条市で毎年5月に開催される「三条祭り」。伝統の「大名行列」で、まつりNOWが公式のリアルタイムマップとして導入され、GPS端末を載せた天狗様・お神輿2基の計3台が街を巡行しました。

来場者の利便性の向上に加え、行列の移動データを地域の防災計画に生かす取り組みとしても成果を上げました。

開催日2026年5月14日(宵宮)・15日(本祭)
会場新潟県三条市(三条八幡宮〜田島諏訪神社ほか)
GPS端末3台(天狗様・お神輿①・お神輿②)
GPSの記録1,818件(約1分おき)

数字で見る成果

表示回数
10,946PV
利用者数
4,454人
県外から
37.2%

東京・大阪・札幌など全国から

公式の導線からの流入
71.7%

三条祭り公式サイト・三条市公式LINE・三条市サイトから

GPSの設置
3台

天狗様(先頭)・お神輿①(中間)・お神輿②(後方)

01宵宮と本祭のアクセス

2日間で延べ4,454人、6,758回の訪問がありました。本祭は宵宮に比べて表示回数が56%増え、1回あたりの利用時間も31秒から54秒に伸びています。

5/14(宵宮)5/15(本祭)増減
表示回数3,618回5,650回+56.2%
ユーザー数1,974人2,137人+8.3%
セッション数2,327件3,339件+43.5%
平均エンゲージ時間31秒54秒+74.2%

Googleアナリティクスの集計(2日間の合計:表示回数10,946回・セッション数6,758件・平均エンゲージ時間42.8秒)

02行列の出発と同時にアクセスが集中

本祭(5月15日)の13時08分に先頭の天狗様が出発すると、13時台にアクセスが最も多くなりました(1,230回)。「行列が動いたから確かめる」という来場者の動きが、そのまま数字に表れています。

お祭りの翌日にはアクセスが大きく減っており、当日に知りたいことへすぐに届く、当日のための地図として使われたことが分かります。

5月15日(本祭)の時間帯ごとのアクセスと行列の位置
時間帯表示回数行列(先頭の天狗様)
12時台766回三条八幡宮の境内(出発前)
13時台1,230回13:08 出発
14時台960回14:51 本寺小路を通過
15時台609回15:16 神明宮を通過
16時台439回15:58 諏訪神社に到着
17時台224回17:12 三条八幡宮に帰着

行列がまだ境内にいる12時台から、出発を待って確かめる方が増えていました。1回あたりの利用時間(54秒)のあいだに行列が進むのは30〜40mほどで、「確かめて、動いて、また確かめる」使われ方をしています。

03県外から37%。遠くから郷土を見守る人へ

アクセスの3割以上が新潟県外(東京・大阪・札幌など)からでした。三条市出身の方や遠方のファンが、スマートフォン越しに行列を追いかけていた様子がうかがえます。

会場に来た人のための案内にとどまらず、全国の三条ゆかりの人とまちをつなぐ役割も果たしました。

表示回数の多かった市区町村
市区町村表示回数割合
三条市2,414回22.1%
新潟市1,363回12.5%
長岡市541回4.9%
札幌市444回4.1%
新宿区(東京都)401回3.7%
燕市251回2.3%
大阪市215回2.0%
横浜市143回1.3%
上越市115回1.1%

表示回数の内訳:新潟県内 44.3%(4,850回)・県外 37.2%(4,070回)・地域の分からないもの 18.5%(2,026回)

04公式の案内から7割

三条祭りの公式サイト・三条市の公式LINE・三条市のサイトの3つからの流入が、全体の71.7%を占めました。公式の案内に地図への入口を置いていただいたことが、利用につながっています。

流入元の上位
流入元表示回数割合
三条祭り公式サイト3,696回33.8%
三条市公式LINE2,709回24.7%
三条市公式サイト1,446回13.2%
直接のアクセス(QRコードなど)876回8.0%
ケンオー・ドットコム(地域のニュースサイト)760回6.9%
地域の防災サービス500回4.6%

05行列のGPSデータを、地域防災計画の資料に

大名行列の移動の速さを、道路の通りやすさを測るデータとして活用しました。巡行ルートを避難経路とみなして「道路の通りにくさ」を数値にし、市街地の住宅密集地での、年代・属性別(高齢の方・歩くのが難しい方・小さなお子さま連れ)の避難にかかる時間を推定しました。

  • 道路の課題を数値に直線で366mの区間を実際には1,557m歩いており、遠回りの割合が4.25倍に達する区間を特定しました。
  • 防災計画への活用目安の値に頼りがちだった防災計画や避難訓練の設計に向けて、実際の道路の条件を反映したデータを三条市へお渡ししました。
往路の区間ごとの「通りやすさ」(いちばん速く進めた区間を1.00とした比)
区間実際に歩いた距離直線距離遠回りの割合行列の速さ通りやすさ
① 八幡宮→本寺小路1,832m約797m2.30倍23.5m/分0.63
② 本寺小路→神明宮1,557m約366m4.25倍26.9m/分0.72
③ 神明宮→一ノ門交差点540m約283m1.91倍31.8m/分0.85
④ 一ノ門交差点→諏訪神社782m約584m1.34倍37.2m/分1.00

06歩く速さの違う人ごとの、避難にかかる時間の見込み

公的な資料にある年代・属性ごとの歩く速さに、区間ごとの「通りやすさ」を掛けて、三条八幡宮から田島諏訪神社まで(往路4.7km)の時間を見積もりました。どの属性でも区間①がいちばん時間のかかるところで、ここが短くなると全体が大きく縮みます。

たとえば区間②を遠回りの少ない道(約550m)で避難できれば、75歳以上の方の見込みは108分から約85分に縮むと試算しています。

属性ふだんの歩く速さ見込み(往路4.7km)
成人(20〜64歳)80m/分約81分
65〜74歳72m/分約90分
75歳以上60m/分約108分
車椅子・杖をお使いの方30m/分約216分
小さなお子さま連れ・妊娠中の方40m/分約162分

推計の値です。お祭りの日の交通規制の中での行列の動きから出したもので、実際の避難の時間を約束するものではありません。天候・人の多さ・車の混ざり方で変わります。歩く速さは、人間工学基準数値便覧・国立長寿医療研究センター・国土交通省の津波避難のガイドライン・消防庁の津波避難計画策定指針によるものです。

07来年度の運営に向けたご提案

GPSにより、大名行列の長さ(先頭から最後尾までの時間差、約8〜15分)を初めて数字で捉えることができました。この実績をもとに、来年度の運営改善をご提案しています。

  • スケジュールの見直し一ノ門から諏訪神社までの所要時間の超過など、実績の値から計画の時間を見直し、遅れの連鎖を防ぎます。
  • 本部での見守り事務局本部のタブレットで常にGPSを確認し、遅れが出たときは現地のスタッフへ無線ですぐに伝える体制をご提案しました。
  • 事前の告知とSNS前日までに下調べで訪れた約660名の利用者や、SNSで遠方のファンに届けるための告知のタイミングを考える材料が得られました。
5月15日(本祭)の計画と、先頭の天狗様の実際の時刻
地点計画実際差
三条八幡宮 出発12:4513:08+23分
本寺小路 通過14:3014:51+21分
神明宮 通過15:0015:16+16分
一ノ門交差点 通過15:3015:36+6分
田島諏訪神社 到着15:4015:58+18分
田島諏訪神社 出発16:0016:05+5分
三条八幡宮 帰着16:5017:12+22分

一ノ門交差点→諏訪神社(計画10分・実際22分)と帰り道(計画50分・実際74分)は、歩く速さは他の区間と変わらず、計画の時間そのものが短かったと考えられます。来年度は今年の実績をもとに計画の時間を決め直すことをご提案しました。

自治体・実行委員会・防災ご担当の皆さまへ

まつりNOWは、お祭りの楽しさを来場者へリアルタイムに届けるだけでなく、その移動データを観光や防災の取り組みに生かせる形でお渡しします。

  • 山車やお神輿の現在地を来場者に届けたい実行委員会の皆さま
  • 県外のファンや海外からの来訪者とのつながりを広げたい観光協会の皆さま
  • 実際の移動データにもとづいて避難経路・避難計画を考えたい自治体の皆さま
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